2025年10月28日(火) - 11月8日(土) まで、グラフィックデザイナー7名による「Eating, drinking till we die」展を開催いたします。
人間を含む生き物は、食べたり飲んだりするなどして栄養を摂らなければ生きてはいけません。人間の目には見えない微生物でさえもそのルールは適用され、自己複製のためにひたすら外界から食物を体内に取り入れ、絶え間なく新しい細胞を作り出しています。AIが人間を凌駕するシンギュラリティという言葉が登場してから久しいですが、生命の定義のうちの一つとも言える”食べたり飲んだりすること”は、AIと比較して短所にも長所にも捉えることができます。食べたり飲んだりしないと死んでしまう人間は脆弱で面倒にも感じるかもしれませんが、食べたり飲んだりすることで新しい細胞を作ることができ、体内で起きたエラーを都度都度修復することができるのです。これはDNAという設計図がもたらす秩序であり、一個体の中の秩序が保てなくなると次の世代にバトンを渡し、種としての秩序を保っていきます。
そして人間は、生命をつなぐためだけであった”食べたり飲んだりすること”に意味や楽しみを見出し、飲食は大きな文化として発達していきました。今日でも、大統領や王族が来賓をもてなすために豪華な食事を用意したり、何か嬉しいことをお祝いするために家族や友人や恋人と一緒に食卓を囲んだり、あるいは悔しくてたまらない気持ちを発散するためにハイカロリーで高価な食べ物を欲したりするかもしれません。
そのように、生命の持続のために必要不可欠でありながらも不必要な意味を持った”食べたり飲んだりすること”をグラフィックデザインで表現する時、どのような側面を取り上げどのように表現するのか、7名の多様な表現をお楽しみいただければ嬉しいです。
【ステートメント】
人間は生まれてから死ぬまで一生涯、基本的に食べて飲むことをやめられません。食べたり飲んだりしなければ続かない訳なので食べたり飲んだりする訳です。文明がいくら進化してもそのことは変わらず、食事は人類の生物としての原始的な部分を我々に体感させてくれる要素です。根源にある人の本質に立ち返る展示となれば幸いです。
【概要】
会期:2025年10月28日(火) - 11月8日(土) ※日月休み
時間:12:00 - 19:00 (イベント開催時は延長可能性あり)
場所:タナベ画廊
東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F
出展者:
柏崎 吾守也
Kazuki Sato
髙橋 奏人
rino.
Shokin Sai
Marina Karata
小池 浩太郎
イベント: 11/1(土)にRUICOによるBeat Liveを開催いたします。詳細は改めて投稿いたします。