お知らせ

2025/10/31 22:04

甲斐千香子 個展「鏡の庭」開催のお知らせ

甲斐千香子 個展「鏡の庭」開催のお知らせ

2025年11月25日(火)~12月6日(土)より、甲斐千香子個展「鏡の庭」を開催いたします。

甲斐千香子は、日常の風景や人々の営みに潜む「おかしさ」をテーマに日本画技法を用いながらアクリル絵具やキャンバスなど、ミクストメディアを取り入れた絵画を制作する画家。見慣れた物事や景色を自由に組み合わせ、独自の感性と視点で創造するその作品は”遊び絵”や”見立絵”の要素を持ち、様々なアートショーなどで高い評価を受けています。

 

本展で甲斐千香子がテーマとするのは、おそらくほとんどの人が毎日見ているであろう「鏡」。朝鏡の前で化粧をしたり髪を直したりする時には特に違和感を感じることもないのに、地下鉄の暗い窓ガラスに映った疲れた自分の顔を見てギョッとすることがある。自分が想定している(見ている)自分の顔と他者から見られている無意識の時の自分の顔の差異に驚いているということだ。この世に自分はただ一人しか存在していない固有のものだと思っていても、異なる時間や場所や状況といった様々な視点から見ると別のものが見えてくるという現象は、自分という存在の輪郭を曖昧にし、自分について改めて考えるきっかけを与えてくれる。

表現はもちろん作者の視点を反映したものだが、鑑賞者としてその表現を見るとき、必然的に自分というフィルターを通すことになるので、自分の目の前に現れるのは自分の写し鏡となる。甲斐千香子が私たちの目の前に出現させる鏡は、驚きやおかしさや戸惑いやときめきが映り込んだものとなるだろう。

 

【ステートメント】

毎日、鏡を持ち歩かなくても私たちの姿は街のあらゆる場所に映り込んでいる。

カーブミラー、ショーウィンドウ、監視カメラ――

意識しないうちに、私たちは常にどこかで「見る」と「見られる」の関係の中にいる。

日常は、無数の鏡の断片で溢れている。

それらは光と影、生と死、映るものと映されるものの境界でかすかに揺れながら、

多くの視点や感情を導き出す。

本展「鏡の庭」では、そうした断片の集積から生まれる風景を描く。

そこに映るものは、私たちが見過ごしてきた日常のなかの真実であり、

同時に、新しい視点への入口でもある。

 

甲斐千香子

1987年生 宮崎県出身 武蔵野美術大学造形学部 日本画コース 卒業

日常の風景や人々の営みに潜む「おかしさ」をテーマに日本画技法を用いながらアクリル絵具やキャンバスなど、ミクストメディアを取り入れた絵画を制作。見慣れた物事や景色を自由に組み合わせ、独自の感性と視点で創造するその作品は”遊び絵”や”見立絵”の要素を持ち、様々なアートショーなどで高い評価を受けている。

近年では「渋谷・宮下公園 アディダスブランドセンター」RAYARD MIYASHITA PARK 店舗内装への作画提供やNHK ドラマ10「大奥」福士蒼汰ほか衣装の絵付けを担当するなど多方面で活躍している。

 

【開催概要】

会期:2025年11月25日(火)~12月6日(土)

   12:00~19:00

   ※日月休み

場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1イトーピア神田共同ビル1F

 

【イベント】

11月28日(金)19~22時は、当日限定の「スナックちかこ」を開店いたします。ぜひお誘い合わせの上お越しくださいませ。

2025/10/28 18:26

「佐藤理展Part1 カッコイイのメカニズム 写真とその周辺」開催のお知らせ

「佐藤理展Part1 カッコイイのメカニズム 写真とその周辺」開催のお知らせ

2025年11月11日(火)〜11月23日(日) まで、「佐藤理展 PART1カッコイイのメカニズム — 写真とその周辺 —」を開催いたします。

佐藤理は、ゲーム、グラフィック、写真、映像、音楽など多分野で作品を発表するマルチメディア・アーティスト。

会期中の11月15日(土)には佐藤理氏によるSOLO オーディオビジュアル LIVEも開催いたします。

この機会にぜひお越しくださいませ。

 

佐藤理は頻繁に旅に出る。彼の興味は、リゾートの青い海や華やかな場所ではない。人々が暮らす都市。街。その景色、誰も気に留めない建物の影、錆びついた看板、電線の交差点、無機質な何か。そこに、彼は惹かれてしまう。歩く。徘徊と言っていい。ただ、街のリズムに身を委ね、無心にシャッターを切る。何か思想があるわけではない。目的も、テーマもない。ただ「カッコイイ」と感じた瞬間に、指が動く。

そうして撮られた写真たちは、彼にとって素材になる。後に解体され、再構築され、まったく新しい「何か」へと変わっていく。

今回の展示タイトルに「写真とその周辺」とあるのは、そのためだ。佐藤は写真を“完成されたもの”としてではなく、“出発点”として扱う。そこから、再構成と再発見のプロセスが始まる。

アートの世界では、コンセプトや時代性、社会性、民族性といった様々な“思想”を掲げることが当然のように求められる時代だ。

でも、「カッコイイ」だけでも、いいじゃないか。理屈ではなく、直感で世界を切り取る。

それこそが、彼の“カッコイイのメカニズム”なのだ。

(宮崎壮玄 SOMSOC  GALLERY)

 

 

【開催概要】 

会期:2025年11月11日(火)〜11月23日(日)  12:00~19:00

   ※17日(月)18日(火)休み 最終日17時まで

場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1イトーピア神田共同ビル1F

企画:タナベ画廊+SOMSOC GALLERY

 

【イベント】

佐藤理SOLO オーディオビジュアル LIVE

2025年11月15日(土) 16時開場、17時開演

当日販売のチケット3,000円にワンドリンクオーダーをお願いいたします。

 

2025/09/30 21:40

グラフィック展「Eating, drinking till we die」開催のお知らせ

グラフィック展「Eating, drinking till we die」開催のお知らせ

2025年10月28日(火) - 11月8日(土) まで、グラフィックデザイナー7名による「Eating, drinking till we die」展を開催いたします。

人間を含む生き物は、食べたり飲んだりするなどして栄養を摂らなければ生きてはいけません。人間の目には見えない微生物でさえもそのルールは適用され、自己複製のためにひたすら外界から食物を体内に取り入れ、絶え間なく新しい細胞を作り出しています。AIが人間を凌駕するシンギュラリティという言葉が登場してから久しいですが、生命の定義のうちの一つとも言える”食べたり飲んだりすること”は、AIと比較して短所にも長所にも捉えることができます。食べたり飲んだりしないと死んでしまう人間は脆弱で面倒にも感じるかもしれませんが、食べたり飲んだりすることで新しい細胞を作ることができ、体内で起きたエラーを都度都度修復することができるのです。これはDNAという設計図がもたらす秩序であり、一個体の中の秩序が保てなくなると次の世代にバトンを渡し、種としての秩序を保っていきます。

そして人間は、生命をつなぐためだけであった”食べたり飲んだりすること”に意味や楽しみを見出し、飲食は大きな文化として発達していきました。今日でも、大統領や王族が来賓をもてなすために豪華な食事を用意したり、何か嬉しいことをお祝いするために家族や友人や恋人と一緒に食卓を囲んだり、あるいは悔しくてたまらない気持ちを発散するためにハイカロリーで高価な食べ物を欲したりするかもしれません。

そのように、生命の持続のために必要不可欠でありながらも不必要な意味を持った”食べたり飲んだりすること”をグラフィックデザインで表現する時、どのような側面を取り上げどのように表現するのか、7名の多様な表現をお楽しみいただければ嬉しいです。

 

【ステートメント】

人間は生まれてから死ぬまで一生涯、基本的に食べて飲むことをやめられません。食べたり飲んだりしなければ続かない訳なので食べたり飲んだりする訳です。文明がいくら進化してもそのことは変わらず、食事は人類の生物としての原始的な部分を我々に体感させてくれる要素です。根源にある人の本質に立ち返る展示となれば幸いです。

【概要】

会期:2025年10月28日(火) - 11月8日(土) ※日月休み

時間:12:00 - 19:00 (イベント開催時は延長可能性あり)

場所:タナベ画廊

東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F

出展者:

柏崎 吾守也

Kazuki Sato

髙橋 奏人

rino.

Shokin Sai

Marina Karata

小池 浩太郎

イベント: 11/1(土)にRUICOによるBeat Liveを開催いたします。詳細は改めて投稿いたします。

2025/09/17 16:07

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」開催のお知らせ

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」開催のお知らせ

2025年10月14日(火)~10月25日(土)まで、田口BOSS・田口ジジによる二人展「いまここ、これから」を開催いたします。

田口BOSSと田口ジジは熊本県在住の夫婦。両人とも仕事を引退してから独学で絵画制作をスタートし、今回がギャラリーでの初の展示となります。

田口BOSSは「記憶の塊」、田口ジジは「再生」をテーマとして、紙と色鉛筆・ペンという私たちにとっても身近な画材で描かれた作品を展示いたします。

両人とも画材や小さな円形の集合体という細かなモチーフは共通しているものの、一方は有機生命体や細胞ダイナミクスを想起させ、他方は静的でソリッドな深い内省を伴う精神世界を感じさせます。

 

10月17日(金)17時頃からはささやかなオープニングパーティーを開催いたします。

また、10月18日(土)は田口BOSS・ジジが在廊予定です。ぜひお誘い合わせの上お越しくださいませ。

 

【ステートメント】

絵画表現については、二人とも未知の世界だった。

今更、不用意に素人が立ち入れないであろうとも感じていた。にもかかわらず踏み込んだ。

人生の往生際が悪いのかもしれない。

「叩けば埃のでる身体」という言葉があるが、70年以上も生きれば、多分二人とも身も心も埃だらけであろう。

フロイトによると、夢の機能は願望充足らしい。

では、例えば、怖い夢はどんな願望と繋がっているのだろうか?

夢の中の恐怖は一種の表出表現で、過去の出来事と結びついた記憶の中の恐怖こそ、無意識の中で蠢いている生きた感情なのかもしれない。

心の中には、恐怖以外のさまざまな感情もあるだろう。

そして、概ね無意識の領域はコンプレックスと夢(希望)の世界である。

絵を描くことは、自分を表現すること、探究することだと思う。

「 いまここ、これから 」

 いずれも無意識の未知の世界である。

 

 

【作家プロフィール】

●田口BOSS

1945年生まれ、熊本県在住 

70代に仕事を引退し、2019年、生活の変化をきっかけに絵を描きはじめる 身近にあった、ペンや色鉛筆を使った絵画を6年で400点ほど描く

 

・「FINE LINES」( 2023 / CAVIN-MORRIS GALLERY . NY )

・「Outsider Art Fair NY」( 2023 / represented by CAVIN-MORRIS GALLERY .NY )

・「超老芸術展」( 2023 / アーツカウンシルしずおか .静岡 )

・「誰も知らない」( 2022 / 熊本市現代美術館 . 熊本 ) 

 

2023年ニューヨークのCAVIN-MORRIS GALLERYと契約、取り扱い作家となる

 

●田口ジジ

 1950年生まれ、熊本県在住

2022年より、絵画の制作を開始 

・「熊本市⺠美術展 アートパレード」入選 / 優秀賞(2024 / 熊本市現代美術館)

 

 

【開催概要】

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」

会期:2025年10月14日(火)~10月25日(土)※日月休み

場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F

オープニングパーティー:10月17日(金)17時頃~

作家在廊予定:10月18日(土)

 

展覧会協力:BankART1929

 

【ご紹介文】

今年80歳になる田口ボッスは独学で絵画制作をはじめ作家活動6年⽬にして膨大な数の緻密な作品を制作し続けています。またその夫⽥⼝ジジは作家活動2年⽬にして既に100点を超える作品を続けています。

 

田口ボッスの描く細胞あるいは小宇宙を思わせる有機的で繊細な世界感。

田口ジジのミニマルアートのような作品と、それと相反する一見すると幼児の落書きのようにも見える奔放な作品。

そこには、素人に陥りがちな自己模倣やその逆混沌や混乱はありません。

絵の中で思考し楽しみながら作る。

そのことで、見るものに絵が生まれる喜びだけでなく、細胞分裂的に代謝し変化していく画面の不思議さと恐ろしさを感じさせます。

 

田口ボッスは2019年ごろより本格的な制作を始め、一枚4-5日ペースで、年間約50-80枚の制作を続けて来ました。これまで描き上げた総数は大小400枚を超え、またそれに伴い2023年ごろから本格的な制作を始めた田口ジジも同様かそれを上回るペースでの制作を続けています。

その継続力には目を見張るものがあり、一見同じように見える作品たちも様々な変化を遂げ、恐るべき密度と集中力で形作られています。

 

田口ボッスはこれまで熊本現代美術館、NYのギャラリーなどでのグループ展での発表やweb版美術手帖、NHKテレビで紹介はありましたが、田口ジジは、ほぼ未発表となります。

今年で80歳と75歳になった2人は、今日も熊本のマンションの一室で黙々と絵を描いています。

是非この2人の画家のギャラリーでの初展示を多くの人に見ていただきご意見ご感想を頂けけたらと思います。

 

淺井裕介(現代美術作家)

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田口BOSSの作品は、人生のどの段階からでも、人は輝けるのだということを示している。熊本地震という極限的な状況を経て、「絵を描きたい」という長年の想いを実現した彼女の生き方は、僕たちにどう歳を重ねるかという大きな示唆を与えてくれる。

油彩画の道具が被災したため、代わりに選んだのは身近な色鉛筆だった。その作風は、キッチュで独創的な色彩と、まるで細胞や未知の生物のような有機的な形態が特徴と言える。これらのモチーフは、彼女の内面世界や生命の根源的なエネルギーを視覚的に表現しているかのようだ。

その創作は、これまでの人生遍歴と、絶えず貪欲に吸収し続ける好奇心を映し出している。「毎日描いていたい」と語り、自分のためだけに続けてきた創作は、ニューヨークの画廊での取り扱いや本展の開催に象徴されるように、多くの人の心を震わせ、周囲に影響を与えている。そして、その才能に触発された夫もまた、新たな創作の道を歩み始めているから驚きだ。

後悔のない人生とは、さまざまな喪失を経験した時にこと、本当に大切にしたいことと真摯に向き合い、実践していくことなのだろう。老いてなお、その姿はますます創造的なのだ。

 

櫛野展正 (アーツカウンシルしずおか チーフ・プログラムディレクター)

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2022年に田口BOSSの作品を初めてみた。熊本の町のどこかに、こんな絵を描く人が眠っているのかと驚いた。あるものは植物の器官、あるものは人間の内臓のようにも見えた。またあるものは、目鼻のついた生き物の形をし、自由自在に動き回り、おしゃべりやざわめきが聞こえてきそうな気すらした。

髪の隅々までそれらのモチーフで埋め尽くされるが、そこには不安や息苦しさはなく、秩序と無秩序の間に佇むような、安寧な心持ちすらしたのが印象的だった。

一体どんな人物が描いたのかと会って見ると、先入観とは裏腹に、熊本で幼児教育に長年携わってきた、快活でエネルギーに溢れる人だった。「なんでこんな絵を描くかわからない」とBOSSは言うが、多くの子どもたちを育ててきたBOSSは、素晴らしい輝くような体験や、無念極まりない経験を通して辿りついた人生の総仕上げに、再び自身の「内なる子ども」と毎日、真剣勝負で遊んでいるのではないかと思えた。

そんなBOSSに影響されて、最近はパートナーのジジも絵を描き始めた。シュルレアリスムの自動筆記的なBOSSの描き方と異なり、理論家らしい構想や計画のもとに描きはじめるジジの抽象画は、その純粋さが人の心を捉え、今や、市民美術展の常連入賞者である。長年、支え合ったBOSSとジジが、クリエイター同士として互いに刺激を与え、いい意味で競い合う姿は、どこか羨ましくもある。

 

坂本顕子(熊本市現代美術館学芸員)

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2025/08/29 18:21

お笑いライブ『おばギャ』開催のお知らせ

お笑いライブ『おばギャ』開催のお知らせ

松本人玄による第6回おばあちゃんとギャル出版記念個展&個展「マダム犬3」に際して、お笑いライブ「おばギャ」を開催いたします。

松本人玄と繋がりのある芸人の方々が出演します。
ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。席数に限りがあるため、事前のチケット予約がおすすめです。

【開催概要】
「おばあちゃんとギャル」出版記念ライブ『おばギャ』
・出演:ヒビキ・ローレン/ザンゾウ/ロンエネ/くず鉄/四段
・開催日:2025年9月20日(土)
・開場:16時15分より受付を開始します。
・開演:16時45分/終演:18時
・チケット代:座席1500円+1ドリンクオーダー/立ち見1200円+1ドリンクオーダー
・チケット予約方法:タナベ画廊・松本人玄または出演者までご連絡ください。

 ご連絡の際は、ご予約者のお名前・チケット席種・人数をお知らせください。

 チケット代は当日会場にてお支払いいただきます。現金・クレジットカード・各種電子マネーをご使用いただけます。
・タナベ画廊連絡先:インスタグラムDMまたは、 info@tanabegaroukanda.com までご連絡ください。
・場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1イトーピア神田共同ビル1F