お知らせ

2025/09/17 16:07

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」開催のお知らせ

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」開催のお知らせ

2025年10月14日(火)~10月25日(土)まで、田口BOSS・田口ジジによる二人展「いまここ、これから」を開催いたします。

田口BOSSと田口ジジは熊本県在住の夫婦。両人とも仕事を引退してから独学で絵画制作をスタートし、今回がギャラリーでの初の展示となります。

田口BOSSは「記憶の塊」、田口ジジは「再生」をテーマとして、紙と色鉛筆・ペンという私たちにとっても身近な画材で描かれた作品を展示いたします。

両人とも画材や小さな円形の集合体という細かなモチーフは共通しているものの、一方は有機生命体や細胞ダイナミクスを想起させ、他方は静的でソリッドな深い内省を伴う精神世界を感じさせます。

 

10月17日(金)17時頃からはささやかなオープニングパーティーを開催いたします。

また、10月18日(土)は田口BOSS・ジジが在廊予定です。ぜひお誘い合わせの上お越しくださいませ。

 

【ステートメント】

絵画表現については、二人とも未知の世界だった。

今更、不用意に素人が立ち入れないであろうとも感じていた。にもかかわらず踏み込んだ。

人生の往生際が悪いのかもしれない。

「叩けば埃のでる身体」という言葉があるが、70年以上も生きれば、多分二人とも身も心も埃だらけであろう。

フロイトによると、夢の機能は願望充足らしい。

では、例えば、怖い夢はどんな願望と繋がっているのだろうか?

夢の中の恐怖は一種の表出表現で、過去の出来事と結びついた記憶の中の恐怖こそ、無意識の中で蠢いている生きた感情なのかもしれない。

心の中には、恐怖以外のさまざまな感情もあるだろう。

そして、概ね無意識の領域はコンプレックスと夢(希望)の世界である。

絵を描くことは、自分を表現すること、探究することだと思う。

「 いまここ、これから 」

 いずれも無意識の未知の世界である。

 

 

【作家プロフィール】

●田口BOSS

1945年生まれ、熊本県在住 

70代に仕事を引退し、2019年、生活の変化をきっかけに絵を描きはじめる 身近にあった、ペンや色鉛筆を使った絵画を6年で400点ほど描く

 

・「FINE LINES」( 2023 / CAVIN-MORRIS GALLERY . NY )

・「Outsider Art Fair NY」( 2023 / represented by CAVIN-MORRIS GALLERY .NY )

・「超老芸術展」( 2023 / アーツカウンシルしずおか .静岡 )

・「誰も知らない」( 2022 / 熊本市現代美術館 . 熊本 ) 

 

2023年ニューヨークのCAVIN-MORRIS GALLERYと契約、取り扱い作家となる

 

●田口ジジ

 1950年生まれ、熊本県在住

2022年より、絵画の制作を開始 

・「熊本市⺠美術展 アートパレード」入選 / 優秀賞(2024 / 熊本市現代美術館)

 

 

【開催概要】

田口BOSS・ジジ 二人展「いまここ、これから」

会期:2025年10月14日(火)~10月25日(土)※日月休み

場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F

オープニングパーティー:10月17日(金)17時頃~

作家在廊予定:10月18日(土)

 

展覧会協力:BankART1929

 

【ご紹介文】

今年80歳になる田口ボッスは独学で絵画制作をはじめ作家活動6年⽬にして膨大な数の緻密な作品を制作し続けています。またその夫⽥⼝ジジは作家活動2年⽬にして既に100点を超える作品を続けています。

 

田口ボッスの描く細胞あるいは小宇宙を思わせる有機的で繊細な世界感。

田口ジジのミニマルアートのような作品と、それと相反する一見すると幼児の落書きのようにも見える奔放な作品。

そこには、素人に陥りがちな自己模倣やその逆混沌や混乱はありません。

絵の中で思考し楽しみながら作る。

そのことで、見るものに絵が生まれる喜びだけでなく、細胞分裂的に代謝し変化していく画面の不思議さと恐ろしさを感じさせます。

 

田口ボッスは2019年ごろより本格的な制作を始め、一枚4-5日ペースで、年間約50-80枚の制作を続けて来ました。これまで描き上げた総数は大小400枚を超え、またそれに伴い2023年ごろから本格的な制作を始めた田口ジジも同様かそれを上回るペースでの制作を続けています。

その継続力には目を見張るものがあり、一見同じように見える作品たちも様々な変化を遂げ、恐るべき密度と集中力で形作られています。

 

田口ボッスはこれまで熊本現代美術館、NYのギャラリーなどでのグループ展での発表やweb版美術手帖、NHKテレビで紹介はありましたが、田口ジジは、ほぼ未発表となります。

今年で80歳と75歳になった2人は、今日も熊本のマンションの一室で黙々と絵を描いています。

是非この2人の画家のギャラリーでの初展示を多くの人に見ていただきご意見ご感想を頂けけたらと思います。

 

淺井裕介(現代美術作家)

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田口BOSSの作品は、人生のどの段階からでも、人は輝けるのだということを示している。熊本地震という極限的な状況を経て、「絵を描きたい」という長年の想いを実現した彼女の生き方は、僕たちにどう歳を重ねるかという大きな示唆を与えてくれる。

油彩画の道具が被災したため、代わりに選んだのは身近な色鉛筆だった。その作風は、キッチュで独創的な色彩と、まるで細胞や未知の生物のような有機的な形態が特徴と言える。これらのモチーフは、彼女の内面世界や生命の根源的なエネルギーを視覚的に表現しているかのようだ。

その創作は、これまでの人生遍歴と、絶えず貪欲に吸収し続ける好奇心を映し出している。「毎日描いていたい」と語り、自分のためだけに続けてきた創作は、ニューヨークの画廊での取り扱いや本展の開催に象徴されるように、多くの人の心を震わせ、周囲に影響を与えている。そして、その才能に触発された夫もまた、新たな創作の道を歩み始めているから驚きだ。

後悔のない人生とは、さまざまな喪失を経験した時にこと、本当に大切にしたいことと真摯に向き合い、実践していくことなのだろう。老いてなお、その姿はますます創造的なのだ。

 

櫛野展正 (アーツカウンシルしずおか チーフ・プログラムディレクター)

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2022年に田口BOSSの作品を初めてみた。熊本の町のどこかに、こんな絵を描く人が眠っているのかと驚いた。あるものは植物の器官、あるものは人間の内臓のようにも見えた。またあるものは、目鼻のついた生き物の形をし、自由自在に動き回り、おしゃべりやざわめきが聞こえてきそうな気すらした。

髪の隅々までそれらのモチーフで埋め尽くされるが、そこには不安や息苦しさはなく、秩序と無秩序の間に佇むような、安寧な心持ちすらしたのが印象的だった。

一体どんな人物が描いたのかと会って見ると、先入観とは裏腹に、熊本で幼児教育に長年携わってきた、快活でエネルギーに溢れる人だった。「なんでこんな絵を描くかわからない」とBOSSは言うが、多くの子どもたちを育ててきたBOSSは、素晴らしい輝くような体験や、無念極まりない経験を通して辿りついた人生の総仕上げに、再び自身の「内なる子ども」と毎日、真剣勝負で遊んでいるのではないかと思えた。

そんなBOSSに影響されて、最近はパートナーのジジも絵を描き始めた。シュルレアリスムの自動筆記的なBOSSの描き方と異なり、理論家らしい構想や計画のもとに描きはじめるジジの抽象画は、その純粋さが人の心を捉え、今や、市民美術展の常連入賞者である。長年、支え合ったBOSSとジジが、クリエイター同士として互いに刺激を与え、いい意味で競い合う姿は、どこか羨ましくもある。

 

坂本顕子(熊本市現代美術館学芸員)

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2025/08/29 18:21

お笑いライブ『おばギャ』開催のお知らせ

お笑いライブ『おばギャ』開催のお知らせ

松本人玄による第6回おばあちゃんとギャル出版記念個展&個展「マダム犬3」に際して、お笑いライブ「おばギャ」を開催いたします。

松本人玄と繋がりのある芸人の方々が出演します。
ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。席数に限りがあるため、事前のチケット予約がおすすめです。

【開催概要】
「おばあちゃんとギャル」出版記念ライブ『おばギャ』
・出演:ヒビキ・ローレン/ザンゾウ/ロンエネ/くず鉄/四段
・開催日:2025年9月20日(土)
・開場:16時15分より受付を開始します。
・開演:16時45分/終演:18時
・チケット代:座席1500円+1ドリンクオーダー/立ち見1200円+1ドリンクオーダー
・チケット予約方法:タナベ画廊・松本人玄または出演者までご連絡ください。

 ご連絡の際は、ご予約者のお名前・チケット席種・人数をお知らせください。

 チケット代は当日会場にてお支払いいただきます。現金・クレジットカード・各種電子マネーをご使用いただけます。
・タナベ画廊連絡先:インスタグラムDMまたは、 info@tanabegaroukanda.com までご連絡ください。
・場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1イトーピア神田共同ビル1F

2025/08/29 17:00

松本人玄 第6回出版記念個展「おばあちゃんとギャル」&個展「マダム犬3」開催のお知らせ

松本人玄 第6回出版記念個展「おばあちゃんとギャル」&個展「マダム犬3」開催のお知らせ

2025年9月16日(火)〜9月27日(土)まで、松本人玄による第6回おばあちゃんとギャル出版記念個展&個展「マダム犬3」を開催いたします。

“松本人玄の作品における一貫した概念は、「ライブ感」。
お笑い、立体アート、詩、個展。
それらは一見まとまりのないもののように感じられるかもしれないが、すべての表現活動は松本本人がライブ感を感じるために行われている”とのこと。
私が松本人玄の表現を初めて目にしたのは、ヤマザキショップというローカルな雰囲気のコンビニエンスストアで開かれていた個展だった。普通に営業しているコンビニの店先に新聞紙で作られた大きな人型の立体作品があり、店内に入るとレジ横に松本人玄がいて、詩集を販売していた。コンビニという日常の中に表現活動が侵入しているという異物感と、しかし妙に調和している感じが同居しているのが非常に印象的だった。
彼の初の詩集「おばあちゃんとギャル」は、彼が尊敬しているという祖母や妹と日常生活の中で交わされるコミュニケーションが多く題材となっている。また、新聞紙で作る立体作品はユーモアたっぷりで、深く考えてしまうものやくすりと笑ってしまうものもある。
彼の持つ温かくもあり物事を面白がる視線は、即興で詩を書くという形で目の前の人にも注がれ、鑑賞者も彼の表現の一端を担うことになる。
今回の展示でも、作品の展示だけではなく、松本人玄と繋がりのある芸人の方々によるお笑いライブも開催される。どのように異物の侵入と調和が行われ、鑑賞者を巻き込んでいくのかを楽しみにしている。

【ステートメント】
詩人としての一作目『おばあちゃんとギャル』は、自身の興味関心の中心にいる彼女たちをテーマに書き上げてみました。
人への興味が詩を書く原動力になっており、
観客にその場で即興で詩を書くスタイルが一番体重がのる書き方というのも詩人として一つの特徴かもしれません。
また、詩を活字に留めるだけでなく、温度に感情に触れられそうな立体作品や空間でも、はたまた鑑賞者とも、詩の世界を表現しようと試みています。

【作家プロフィール】
松本人玄(まつもとにんげん)
詩人。左利き。1998年生まれ。
美大で建築を学び、東京で芸人を3年。今は詩人として活動しています。

主な展示
2024年2月松本人玄初個展「マダム犬」ギャラリー小宇宙
2024年3月「マダム犬2」 ヤマザキショップ代田サンカツ店
2024年10月「おばあちゃんとギャル」初版
2024年10月第1回出版記念個展 Gallery 4.
2024年11月第2回出版記念個展 ヤマザキショップ代田サンカツ店
2025年1月「おばあちゃんとギャル」第2版
2025年1月第3回出版記念個展 そぞろ書房
2025年4月第4回出版記念個展 路上演劇祭
2025年4月第5回出版記念個展 ISBbooks
2025年9月第6回出版記念個展 タナベ画廊

【開催概要】
・会期:2025年9月16日(火)〜9月27日(土) ※日月休廊
    12:00~19:00
・場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1イトーピア神田共同ビル1F
・会期中イベント:9/20(土)にお笑いライブ「おばギャ」を開催いたします。

2025/07/31 14:35

SHOKEI Solo Exhibition「流れるままに」開催のお知らせ

SHOKEI Solo Exhibition「流れるままに」開催のお知らせ

この度、2025年8月26日(火)~9月6日(土)まで、SHOKEI Solo Exhibition「流れるままに」を開催いたします。

SHOKEIは、「花」「布」「既製品」といったモチーフの選択をもとに、

フローリストとアーティストを横断しながら空間表現における活動を行っています。

それらのモチーフは、フローリストであること、あるいは、自身の多文化的なルーツに呼応したテーマを持って選択されています。

 【作家プロフィール】

SHOKEI

千葉大学工学部建築学科を卒業後、スタイリストアシスタントの職を経て、

筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術専攻総合造形領域修了。

生花店勤務や内装設計業務を経て、生花の空間装飾を軸に独立し、今に至る。

主な活動歴

2019年 展示「SICF19」スパイラル、東京

2018年 グループ展「筑波大学卒業・修了展2018」茨城県つくば美術館、茨城

2016年 展示「開花」 旧真壁郵便局、茨城

2016年 展示「石巻STAND UP WEEK」石巻川開き祭り、宮城

2016年 展示「ドレスド・カグ」総合交流会館、茨城

2014年 最優秀賞受賞「GARDEN  GRAPHIC」

2014年 展示「うづのみ芸術祭2014」山中湖交流プラザきらら、山梨

2013年 二人展「水に浮かぶしゃぼん」DESIGN FESTA GALLERY、東京

 

【作家ステートメント】

例えば、光や空気に応答しながら自律的に変化する「花」や「布」。

そしてその独自のエージェンシーとの対話。

一方「既製品」は、新たな関係性の中に置かれる中で、意味や価値が変化を帯びる。

それは異なる文化圏や文脈を超えて流通する“越境性”のメタファーとして機能する。

 

これらのモチーフを組み合わせて一つの大きなうねりを作り上げることは、

あらゆる境界を揺るがし、流動的に交錯させる場を立ち上げることである。

そしてそれは、アイデンティティの拡張、越境、あるいは再構築などを試みる真っ只中の

私の中の揺らぎ・儚さと、混沌・力強さを含む心象風景そのものである。

 

海と空港に、

気づけば1年間、引き寄せられるように幾度も通い、ただ身を置いている。

そして、海と空港の、それぞれの流れを眺めている。

 

もっと広い世界を想像しながら、今、私の中にある景色をここに起こしてみる。

 

【「作品の一部を購入する」ということについて】

本作において、越境性の概念は作品鑑賞にとどまらず、観客がその一部を購入し、生活空間に持ち帰ることによってさらに拡張される。

購入されたオブジェクトは、作品としての文脈から個人の生活へと場を移しながら、新たな意味を獲得し続ける。

この行為は、所有や交換を通じて作品が観客の記憶や感情と結びつき、あらゆる境界を揺るがすという意味において、

物質的・概念的な「境界の再構築」が起こるプロセスそのものである。

 

【イベント】

9月5日(金)20時からは、会場にてアーティストトークを開催いたします。ぜひお気軽にご参加ください。

※入場無料。1ドリンクオーダーをお願いいたします。

 

【概要】

・会期:2025年8月26日(火)~9月6日(土) 12:00-19:00 ※日月休み

・場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1 イトーピア神田共同ビル1F

2025/07/01 15:13

リーフ音楽教室のピアノ弾きあい会 開催のお知らせ

リーフ音楽教室のピアノ弾きあい会 開催のお知らせ

リーフ音楽教室のピアノ弾きあい会 開催のお知らせ

 

2025年7月20日(日)にタナベ画廊にて、リーフ音楽教室を招いたピアノ弾きあい会を開催いたします。

 

「リーフ音楽教室」は、練馬区上石神井にあるピアノ教室。当日は、電子ピアノとルーパーを画廊に設置し、気軽にピアノに触れてみる環境を作ります。音をループさせるルーパーと言うエフェクターを使って、リアルタイムで簡単な音楽作りも楽しめます。ピアノを触ったことのないお子さんも、昔習っていたけど今は手元にピアノがないという大人の方も、ぜひご参加ください。

17時頃からは、Ren Teraoによる実験演奏を行います。演奏に即興のピアノで参加したり、演奏を聴きながらご歓談いただいたり、自由にお過ごしください。

 

【開催概要】

・会期: 2025年7月20日(日)13:00~18:00

・場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F

・参加費:1ドリンクのご注文をお願いいたします。

HP:https://tanabegaroukanda.com

Insta: @tanabegaroukanda

 

【タイムスケジュール】

13:00~15:00 自由に弾いてみる時間

15:00~17:00 ルーパーを使って遊んでみる時間

17:00~ Ren Teraoによる演奏