2026年10月6日(火)~10月17日(土)まで、夏目慶、Maru hiromi、Yanloによる人物をテーマとしたグループ展「PERSON(A)?」を開催いたします。
ユングが提唱した心理学用語である「ペルソナ」は、社会的仮面を意味し、人が社会に適応するために使い分ける役割としての人格である。それは個人が社会生活を送る中で、いろいろな環境に影響され自ら作り上げた人物像である。一方でマーケティング用語としての「ペルソナ」は、企業が顧客像を深掘りした時に現れる架空の個人の人格である。年齢・性別・居住地・家族構成・職業・年収・休日の過ごし方・性格・価値観、、、などを定量・定性的に調査・分析して設定する。ペルソナを設定することで企業内での顧客の共通認識のズレを少なくすることができ、商品開発や顧客へのアプローチの仕方に良い影響を及ぼすだろう。しかし、ペルソナに企業の願望が入り込んでしまったり、顧客の変化のスピードに追いつけなかったりした場合は失敗となる。
人は見た目が9割と言われたり、逆に人は見た目では判断できないと言われたりする。人の内面全てを見た目から感知できるか考えると、それは難しいように思う。しかし、内面の一部が外面に表出することはある。感情は表情として表れるし、身だしなみに気を遣う人であれば服装やヘアスタイルなどに趣味が表れるであろう。作り笑顔や仕事用の服飾品を鎧(=仮面)として武装し、自らを守ることもあるだろう。社会生活を送る我々は皆、意識的であれ無意識的であれさまざまなペルソナを使い分け、そして対する他者はその外的仮面を受け取り、相手に対して受け取り手独自のペルソナを設定する。
本展は、人物をテーマとした3人展である。3名の作家の作品は、外的特徴も含まれるメッセージも三者三様である。Yanloの作品では、人物と光の関係が迫真の写実描写で表現され、映画のワンシーンのような画面が物語を感じさせる。Maru hiromiによるデフォルメされた黒一色の人物は、外見で判断されることやパブリックイメージを拒み、暗闇に紛れることで自由を手にする。夏目慶の作品に登場する、意思の疎通が取れるのか一目では判別しづらい宇宙人には、他者とのコミュニケーションにおける祈りや願いのようなものを感じる。3名の作品からは、実体のある個人である自分自身や相手自身を大切にし、社会に適応するために自ら作り上げたペルソナや、他者から受け取った印象で作り上げたペルソナを、緩やかに躱しながら対話を重ねた様子である。
本展を通して、描き手や作品、自分自身との対話をお楽しみいただけると幸いです。
【開催概要】
「PERSON(A)?」
会期:2026年10月6日(火)~10月17日(土)12:00~19:00 ※日月休廊
場所:タナベ画廊 東京都千代田区神田北乗物町1-1 イトーピア神田共同ビル1F
参加作家:夏目慶、Maru hiromi、Yanlo、
イベント:10月9日(金)19:00~22:00 まで、DJ/Beat Liveイベントを開催いたします。お気軽にお越しくださいませ。
※イベント開催中は、1ドリンクオーダー制とさせていただきます。

